京都のこの地で思い出したのは、
マンハッタンの街並みを進化させている
ガラスを多用した白い建築の存在。
建築家 岸和郎

Crossing

プロジェクトストーリー

建築家・岸和郎と、この地・四条大宮と。

デザイン監修に迎えたのは、
京都を代表する建築家・岸和郎。
阪急「大宮」駅前だからこそ求めたのは、
新しいランドマークとなる建築美です。

Topics

2022年6月
「レ・ジェイド京都四条大宮」デザイン監修
京都大学名誉教授 建築家 岸和郎氏が
〈アメリカ建築家協会名誉フェロー AIA Honorary Fellow〉
に選出。

ARCHITECT Waro KISHI

建築家 岸和郎

K.ASSOCIATES/Architects 主宰
京都大学名誉教授
京都工芸繊維大学名誉教授
京都芸術大学大学院教授

1981年の事務所設立以来、京都を拠点に活躍する。
2022年6月「アメリカ建築家協会名誉フェロー AIA Honorary Fellow」に選出。

建築は、街にも、人にも挑戦する。ここに住む人から、未来の京都が変わっていく。
BUSINESS PLANNER Yukina TOKU

事業企画 德幸奈

株式会社日本エスコン
開発事業本部 西日本開発事業部
西日本建築企画部

京都をはじめ、関西全域で数多くのマンション事業の
建築企画を手がけている。

今回の建築デザインなら、街の印象を変えてくれると確信しています。

外観完成予想CG

Chapter 1

MISSION

この地に目指したのは
京都の常識を超えるランドマークを
創造するということ。

建設地は、阪急「大宮」駅から、わずか徒歩1分、約40mという、駅の近さ。そのうえ、京都市街を東西に貫くメインストリートのひとつである四条通に面したランドマーク性の高い価値ある立地となっています。

この立地特性から、京都の市街地にとって、新しいランドマークとなるよう企画したいと考えました。

ランドマークとするためには、デザイン性の高い建築であり、同時に京都の人たちに共感されるような価値を持たせたい。そんな思いから、京都を代表する建築家であり、数多くの著名な建築を手がけている、岸和郎さんしかいないと考えて、デザイン監修のオファーを試みました。

最初は、お引き受けするかどうか悩んだのですが、このプロジェクトに対する德さんの熱意に絆されたのです。

四条大宮は、烏丸から1駅2分。
利便性の高い都心市街地だが、
下町的な印象もある。

四条大宮界隈

外観完成予想CG

Chapter 2

PHILOSOPHY

建築が持つのは
現在という時間を軸に過去から未来へ
時空を超えていく力。

四条大宮ということで、まず思い出したのは、マンハッタンの濃い茶色メインの建築群の中で、街並みを進化させている、ガラスを多用した白い建築の存在でした。四条大宮の建物の色分析では、白い明るい建物が少なく、暗い濃い色の建物が多かった。だから、普通の白ではなく、純白に近い外観を目指しました。

Material

Material

  • 1 磁器質タイル[50角] ホワイト
    使用部位:外壁
  • 2 天然石 グリーンスレート
    使用部位:アプローチ・エントランスホール壁
  • 3 磁器質タイル ダークグレー
    使用部位:アプローチ・エントランスホール床

本物件は、基本計画の段階から、できる限り開口部を広げて、ガラスサッシュの面を大きくした外観デザインにしたいと思っていました。

デザイン監修を引き受けた理由も、大きく開口部を設けることができたからです。しかも、1階層減らして、天井高も高くした。上から下までガラスサッシュが繋がって見え、南面は純白に近い白いタイル壁に。そのうえ、最上階は特別な住戸を創ることができました。

私が尊敬する建築家は現代や20世紀の人達だけではありません。15世紀ルネサンス期の建築家ブルネレスキも大好きな建築家の一人です。フィレンツェで出会った彼の建築は、私の眼には現代建築と同じに見え、自分と同世代の建築として体験していました。そこに、時代を超越した建築の魅力があるのです。

この建築が、この場所で、現在という時間を軸に、過去から未来へ時空を超える力を持つ。そういう建築の力というものを、私は信じています。

総戸数43戸の本物件は、ボリューム的には大きくはありませんが、今回の建築デザインなら、街の印象を変えてくれると確信しています。

海外の都心部では、
重厚感ある建築から
ガラスを多用した
白い建築が街並みを変えている。

レヴァーハウス / ゴードン・バンシャフト

173-176ペリーストリートアパートメント / リチャード・マイヤー

ペプシビル / ゴードン・バンシャフト

建築家・岸和郎がニューヨークにて撮影した建築の数々

建築家・岸和郎がニューヨークにて撮影した建築の数々

外観完成予想CG

Chapter 3

CONCLUSION

街にも、人にも挑戦する
この建築によって変わっていく
未来の京都の暮らし方。

京都の中で、四条大宮は交通のハブであり、商業施設が集まる近代的な街ですが、この建築によって、街も人も確実に変わるはずです。

そういう意味で、外観の他にも、共用部のデザインや1階の店舗の業態まで、岸さんにご意見を求めました。この建築が、京都都心での新しい生活スタイルが叶うような心のランドマークでもありたいと思います。

せっかくのガラス張りの建物ですから、コーナーに開放感を持たせるために、柱を建物の内側に配置した設計としました。それによって、都市に対してさらに開かれた生活スタイルを提案することができます。保守的な京都の人々には、ガラス張りの住宅は敬遠されるかもしれません。しかし、開放的な住空間でもプライバシーが保たれる暮らしは、住む人次第で創れるはずです。ここを選ぶ人なら、その人らしいクリエイティブなライフスタイルを自分で発見し、創り出すことができるでしょう。

建築は、街にも、人にも挑戦する。ここに住む人から、未来の京都が変わっていくことでしょう。過去の様々な時代の建築が、それぞれの時代の住むという概念を変えて、新しい暮らし方を創り出してきた、それと同じことがここでも起きると思います。

建築家の思想と情熱が込められた
計画段階からの試行錯誤。

建築家・
京都大学名誉教授

岸和郎Waro KISHI

WARO KISHI + K.ASSOCIATES/Architects

Profile
1973 京都大学工学部電気工学科卒業
1975 同大学工学部建築学科卒業
1978 同大学院修士課程建築学専攻修了
1981 岸和郎建築設計事務所を設立
1981-1993 京都芸術短期大学にて教鞭をとる
1993 岸和郎建築設計事務所をK.ASSOCIATES/Architects に改組改称
1993-2010 京都工芸繊維大学にて教鞭をとる
同大学大学院工芸科学研究科 造形科学域 建築設計学専攻 教授
2003 カリフォルニア大学バークレー校客員教授
2004 マサチューセッツ工科大学客員教授
2010-2016 京都大学にて教鞭をとる
同大学大学院工学研究科 建築学専攻 教授
2016- 京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)にて教鞭をとる
同大学大学院芸術研究科 教授
K.ASSOCIATES/Architects 代表
2022 アメリカ建築家協会(AIA)名誉フェロー
Awards
1983 商空間デザイン賞優秀賞
1987 SD Review入選
1991 くまもと景観賞
1993 日本建築家協会新人賞
1994 京都市京都地域住宅HOPE賞
1995 ケネス・F・ブラウンアジア太平洋デザイン賞功労賞
日本建築学会作品選奨
1996 日本建築学会賞
日本建築学会作品選奨
2002 愛知まちなみ建築賞
2004 日本商環境設計家協会デザイン賞入選
明石市都市景観賞
兵庫県人間サイズのまちづくり賞
2006 デダロ・ミノス国際賞審査員特別賞
2007 グッドデザイン賞
2008 アジアパシフィックインテリアデザイン賞金賞
2009 大阪市ハウジングデザイン賞
2012 香港デザイナー協会グローバルデザイン賞金賞
2014 第6回建築人賞奨励賞
フリッツヘーガー賞2014ブリックアーキテクチャ部門特別賞
平成26年度京都景観賞建築部門奨励賞

1.GLASHAUS / 靭公園 2.GLA近畿会館 3.Warehouse renovation at Minsheng-road 4.山野井の家 5.KIT HOUSE

WARO KISHI + K.ASSOCIATES/Architects